平成2705月18日達成 | ||
(選者) 石橋芳山 真島久美子 米山明日歌 3人共選 最多得点句 6点 飴棚の奥は戦場かも知れぬ 徳長 怜 (徳 島) 整列が苦手で顔がもらえない 徳長 怜 (徳 島) 3位 5点 カラフルな鱗で泳ぎきる此岸 加藤ゆみ子(神奈川) |
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石橋芳山 選 | ||
1 | 味があるやろアメちゃんもオバちゃんも | 加藤 鰹 |
2 | 袋から出すとしぼんでしまう夢 | 佐々木ええー |
3 | 駄菓子屋のライフルマンが受賞する | 鹿野 椿 |
4 | 整列が苦手で顔がもらえない | 徳長 怜 |
5 | 真ん中に作り笑顔の指定席 | 闘句朗 |
6 | 初恋を辿るとぶらんこが揺れる | 和田洋子 |
7 | 自己主張やっぱお前も寂しいか | まみどり |
8 | 最近の五目並べはカラフルね | 小林ふく子 |
9 | 隅っこで季節ハズレの恋をする | 山本野次馬 |
10 | 外面のメッキが剥げる午後三時 | やむ茶 |
11 | 開戦の前のコンビニの明るさ | 瀧 正治 |
12 | 海までは姫の姿で通します | 赤松ますみ |
13 | 奥にある核シェルターが騒がしい | 門脇かずお |
14 | 暗闇を蹴散らしパレードは進む | 松田夕介 |
15 | 飴棚の奥は戦場かも知れぬ | 徳長 怜 |
16 | 飴玉に闘争心を奪われる | 中前棋人 |
17 | ゆるキャラに餌をあげてはいけません | 浪越靖政 |
18 | ぶりっ子のこのペコちゃんが痴漢です | 闘句朗 |
19 | ハイチュウを噛むと銀歯がついてくる | 毛利由美 |
20 | どの扉開けても明日がスタンバイ | 加藤ゆみ子 |
21 | ドキドキだアメの中からようかいだ | 松尾 芽 |
22 | だまし絵の中で迷子になっている | 米山明日歌 |
23 | そんなんじゃなくて欲しかったのはキス | 菊池 京 |
24 | しっぽまで確かに飴でできている | ひとり静 |
25 | ご期待に添えないこともある中身 | 西山 竹里 |
26 | この国の防衛力をみせてやる | 板垣孝志 |
27 | けんけんぱ駄菓子屋さんに灯が点いた | 辻内次根 |
28 | うそつきが勢揃いする昼下がり | まみどり |
29 | おばちゃんはシュガーレスしか選ばない | 瀬田明子 |
30 | カラフルな鱗で泳ぎきる此岸 | 加藤ゆみ子 |
「五客」 | ||
一 | あめちゃんみっつでけらいにしてあげる | 月波与生 |
二 | 非常食ですか爆発物ですか | 門脇かずお |
三 | ペコちゃんを誘拐してはいけません | 佐藤彰宏 |
四 | どうしよう金平糖が迷子です | 真島久美子 |
五 | スモモアメやっぱり背後霊がおる | 豊志 |
「三才」 | ||
人 | 暗号を解いたらアダルトな世界 | 真島久美子 |
地 | はぐれないようにとなめている突起 | 藤田めぐみ |
天 | おかんおにぎりに小梅ちゃんはあかん | 月波与生 |
総評 | ||
私が憧れる川柳は、他の人が考えもつかない内容でユーモアに富み,句意が見えそうで見えない「何言っている、何が言いたい」そんな 句に強い憧れを抱く。このような視点で選考させて貰った。 天位・おかん おにぎりに小梅ちゃんはあかん 発想の豊かさと、読み手の誰もが 「プッ」って吹き出す底抜けなユーモア性を持った句で力みがないため嫌味を感じさせず誰もが好感の持てる句だと思います。 地位・はぐれないようにとなめている突 起 人位・暗号を解いたらアダルトな世界 句意が見えそうで見えない句であり、ここまで発想を展開できるの が 羨ましく思える。 地位は飴からの味覚、人位は写真からの視覚の発想だと思うが 楽しいものです。 石橋芳山 |
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真島久美子選 | ||
1 | 30万個食べた虫歯が疼きだす | 圦山 繁 |
2 | 青春のプロセスにある一ペ−ジ | 望月 弘 |
3 | いい風だふーせんガムを膨らます | 柴田比呂志 |
4 | だまし絵の中で迷子になっている | 米山明日歌 |
5 | 未来形の話が好きな子どもたち | 柴田比呂志 |
6 | なくしたのはみんな似たよなものばかり | ひとり静 |
7 | けんけんぱ駄菓子屋さんに灯が点いた | 辻内次根 |
8 | キャラメルも連れていってと背伸びする | 青砥和子 |
9 | 色のないキャンディとして舐められる | 藤田めぐみ |
10 | 初恋を辿るとぶらんこが揺れる | 和田洋子 |
11 | 袋から出すとしぼんでしまう夢 | 佐々木ええー |
12 | 甘いもの酸っぱいものもまるで恋 | 藤田武人 |
13 | もういいよキャンディぽん!と放りこむ | 古賀由美子 |
14 | いつか来る人をスタンス変えず待つ | 高浜 広川 |
15 | 毒ひとつ仕込んで愛はラリルレロ | 藤田めぐみ |
16 | 真ん中に作り笑顔の指定席 | 闘句朗 |
17 | スモモアメやっぱり背後霊がおる | 豊志 |
18 | 原発の壁は意外と脆かった | 板垣孝志 |
19 | 非常食ですか爆発物ですか | 門脇かずお |
20 | そんなんじゃなくて欲しかったのはキス | 菊池 京 |
21 | バラ色の夢を見ていた始発駅 | よったま |
22 | 奥にある核シェルターが騒がしい | 門脇かずお |
23 | その幹をゆらして愛を追いつめる | 米山明日歌 |
24 | この国の防衛力をみせてやる | 板垣孝志 |
25 | ・カラフルな鱗で泳ぎきる此岸 | 加藤ゆみ子 |
26 | 隅っこで季節ハズレの恋をする | 山本野次馬 |
27 | 保護色でいよう優等生だから | 水品団石 |
28 | 誘惑に負けた人間くさい亀 | 鹿野 太郎 |
29 | 溶けるまで待てない僕の適齢期 | 伊藤良彦 |
30 | ペコちゃんが語る恋人いない歴 | ザ・哲也 |
「五客」 | ||
一 | 飴棚の奥は戦場かも知れぬ | 徳長 怜 |
二 | ミルキーの匂いか紫陽花が咲いた | 柴田比呂志 |
三 | どの扉開けても明日がスタンバイ | 加藤ゆみ子 |
四 | パ ワフルな森から今は出たくない | 石橋芳山 |
五 | うそつきが勢揃いする昼下がり | まみどり |
「三才」 | ||
人 | いらっしゃいませ9条ですか ございます | 句ノ一 |
地 | 整列が苦手で顔がもらえない | 徳長 怜 |
天 | しっぽまで確かに飴でできている | ひとり静 |
総評 | ||
カラフルな写真を見ながら、楽しく選をさせていただきました。ワクワクしたり、うなずいたり。 入選句数が限られているのが悔しいと思うほど、何度も目を通しました。 人・あの写真からこの句が飛び出したことに驚きました。すごい発想ですね! 地・色が多すぎて、自分が見えなくなる。きちんと整列しても、顔の輪郭しか残らない現実から目をそらしたくなります。 天・「あぁこれだ!」と、一目惚れした句です。いろんな自分がいて、それを認める。私の頭からしっぽまで、飴色に染まりました。 本当に楽しい選でした。ありがとうございました。 真島久美子 |
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米山明日歌選 | ||
1 | 飴ひとつもらってからの敗北者 | いわさき楊子 |
2 | 僕の歯は全部乳歯で出来ている | 松尾冬彦 |
3 | 舐められることは承知で半歩前 | 高浜 広川 |
4 | 暗闇を蹴散らしパレードは進む | 松田夕介 |
5 | 一抜けた二抜けた後に君と僕 | 辻内次根 |
6 | 仮入部のうちはチヤホヤしておこう | 加藤 鰹 |
7 | 自己主張やっぱお前も寂しいか | まみどり |
8 | 世界の中心でミルキーと叫ぶ | いわさき楊子 |
9 | いつか来る人をスタンス変えず待つ | 高浜 広川 |
10 | 吊るされるだけでこんなに美しい | 青砥和子 |
11 | 真ん中に作り笑顔の指定席 | 闘句朗 |
12 | 初恋を辿るとぶらんこが揺れる | 和田洋子 |
13 | スーちゃんが欠けてレコード針飛んで | 菊池 京 |
14 | サイダーを一口自爆テロの味 | 山田こいし |
15 | いい風だふーせんガムを膨らます | 柴田比呂志 |
16 | うそつきが勢揃いする昼下がり | まみどり |
17 | すみませんバンドエイドはありますか | 徳長 怜 |
18 | そんなんじゃなくて欲しかったのはキス | 菊池 京 |
19 | 溶けていく愛です 買い溜めをどうぞ | 平井美智子 |
20 | 溶けるまで待てない僕の適齢期 | 伊藤良彦 |
21 | 刹那主義ひと口サイズよく売れる | ザ・哲也 |
22 | 幸せの砦を守る数え歌 | 和田洋子 |
23 | 誘惑に負けた人間くさい亀 | 鹿野 太郎 |
24 | ご期待に添えないこともある中身 | 西山 竹里 |
25 | 保護色でいよう優等生だから | 水品団石 |
26 | パ ワフルな森から今は出たくない | 石橋芳山 |
27 | おばちゃんのポッケが次の住みかです | 藤田武人 |
28 | 淋しさを溶かす薬はどれですか | 平井美智子 |
29 | ペコちゃんのえくぼも300000回 | 北田のりこ |
30 | ドキドキだアメの中からようかいだ | 松尾 芽 |
「5客」 | ||
一 | 逃避行するカンロ飴になったら | 桂 晶月 |
二 | 整列が苦手で顔がもらえない | 徳長 怜 |
三 | 袋から出すとしぼんでしまう夢 | 佐々木ええー |
四 | 籠城の前に纏っておくレッド | 赤松ますみ |
五 | 毒ひとつ仕込んで愛はラリルレロ | 藤田めぐみ |
「三才」 | ||
人 | カラフルな鱗で泳ぎきる此岸 | 加藤ゆみ子 |
地 | ペコちゃんが黒幕だったクーデター | 加藤 鰹 |
天 | 飴棚の奥は戦場かも知れぬ | 徳長 怜 |
総評 | ||
237句楽しく読ませていただきました。 句の向こうにドラマが感じられる作品。あるいは、景が立ち上がる作品に目が止まりました。 「天」」の句は、そうだったのか、今度そおっと覗いてみようと思いました。 「地」の作品は、前から怪しいと思っていたペコちゃん。不二家いったら、聞いてみようと思いました。 「人」の句は、カラフルな鱗にひかれました。 皆様ありがとうございました。 米山明日歌 |
成績優秀者 | ||
順位 | 点数 | 名前 |
1 | 13 | 徳長 怜 |
2 | 8 | 加藤ゆみ子 |
3 | 7 | 藤田めぐみ |
4 | 6 | まみどり |
5 | 5 | 真島久美子 |
5 | 5 | 月波与生 |
7 | 5 | 加藤 鰹 |
7 | 5 | ひとり 静 |
9 | 5 | 門脇かずお |
9 | 5 | 柴田比呂志 |
※この句会の掲載句は既発表扱いとします。
集句 237句
参加人数85人
※順位は位勝としております。たくさんの投句をありがとうございました。
成績優秀者のみなさん、何もでませんがおめでとうございました。 団石