加藤鰹選 |
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特選 神の手がイタズラをする多数決 荻田飛遊夢 | |
秀句 人生の岐路四つ辻に石を置く 板垣孝志 | |
秀句 白黒はついたが心受け入れず 山本 トラ夫 | |
秀句 初恋のかたちになってゆく碁石 門脇かずお | |
佳句 ライバルがロダンにかわる盤の前 中前 棋人 | |
あるんだなー白黒つけにゃいかん時 川島 五貫 | |
床屋の子後ろに立ってハイポーズ 酒井 可福 | |
削除キーない少年の白き夢 荻田飛遊夢 | |
白か黒つけてはならぬものもある 塚本一道 | |
ぺきぺきと音をたてたぞ芽が出るぞ 塚本純子 | |
ハタ目だとよく見えるのを学ぶ石 川島 五貫 | |
可能性という宝石ザックザク 佐藤 明美 | |
私メは性根の悪いガキでした 山本トラ夫 | |
そんなには悪くないかも なあ未来 館長 | |
(選後評) 「印象吟とは何か」よく解っていない句が半数以上あった。 課題の画像をよく見て、そこからいかにイマジネーションを 膨らませることが出来るかが勝負となる。 つまり「囲碁」「白黒」「子供たち」を安易に詠むのだったら 画像は不要、「囲碁」という課題吟で事足りるのである。 そんな中、特選、秀句は課題に付かず離れず、巧みな 表現で「人の世」を詠っていた。 |